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KYコーポレーションビル2F
近年、共働き夫婦の割合が増加し、不動産価格の高騰、金利上昇といった懸念があることから夫婦連生団信が注目されている。契約を夫婦で2本とした元来のペアローンは、夫婦のどちらかが死亡した場合、死亡した債務者の住宅ローンの債務は免除されるが、残された債務者の住宅ローンの債務が残ることにリスクがある。これに比して夫婦連生団信は、夫婦が共同で住宅ローンの債務者となり、その全額を返済しないうちに夫婦のどちらか一方が『死亡』又は『高度障害』になると夫婦両方の住宅ローン残務が免除される。
ここで夫婦のうち、免除され、残された者が得た利益は課税対象になるのか疑問を呈する。
ペアローンでは、残された債務者は通常免除されない。しかし、夫婦連生団信はどちらか一方が『死亡』又は『高度障害』の状態になると、他方の債務者の住宅ローン残務は、団信の保険金によって完済したことになる。
夫婦のうちどちらかが『死亡』した場合には、残された者に係る住宅ローン残務の免除分は経済的利益を受けたものとして“一時所得”に該当する。(所得税法34条)
一方、夫婦のどちらかが『高度障害』の状態となった場合の免除された分の住宅ローン残務は所得税法基本通達9-20の適用により“非課税”となる。同通達は「身体に障害を受けたもの以外の者が支払いを受ける損害保険金等」により身体に障害を受けた者の配偶者等が身体の障害に起因して支払を受けるものは非課税となるという考えである。本題の夫婦連生団信においても同様の考え方ができる。
夫婦連生団信はメリットもあるが、『死亡』の場合は一時所得となる注意点や上乗せ金利が必要となるため、他の保障でカバーするかどうか十分に検討する必要があるといえよう。
更新日:2025.03.24